こんにちは!広報の古橋です。
ボーンレックスは、東京都が主催する様々なプロジェクトのパートナーとして、多彩な事業を手掛けています。
今日はそんな中でも当社が受託している、行政や社会が抱える問題をITを活用する市民の力で解決する「Tokyo OSS Party!!」の魅力をお伝えするため、1月28日(日)に開催した初回プログラムの様子をシェアしたいと思います!
「Tokyo OSS PARTY!!」とは
”PARTY”ってだけでなんだかワクワクしちゃうのですが、「Tokyo OSS PARTY!!」は、東京都が主催する市民参加型のプロジェクトです。
行政問題や社会課題を解決する取り組み【シビックテック】を推進
「シビックテック」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。市民(Civic)がテクノロジー(Technology)を活用して、地域課題解決を目指す取り組みを「シビックテック(CivicTech)」と呼ぶのですが、コロナ禍などで社会環境が大きく変化し、価値観も多様化する中で、ますます難しくなっている地域課題解決の手段としていま注目が高まっています。
コロナ禍においては、オードリー・タン氏率いる台湾のシビックテックがコロナ対策に大きく貢献したことが印象的な出来事でした。
東京都が抱える地域課題解決のオープンソフトウェア化(OSS化)を目指す
「Tokyo OSS Party!!」では、シビックテックの推進を都内の自治体の皆様と連携しながら、各地域課題をハックするためのサービス開発をハッカソン形式で実施します。そしてここで開発されたサービスは、オープンソースソフトウェア(OSS)として東京都のGithubで公開し、都内外の地方自治体等への展開を目指してゆきます。
「Tokyo OSS PARTY!!」Day1
過去に2回、開催をしてきた「Tokyo OSS PARTY!!」ですが、対面での開催はなんと今回がはじめて!うれしいですね。オンライン参加の方も含め、昨年を超える50名以上のシビックテックな人々が集まりました。午前中は参加した自治体のみなさまより地域課題テーマのプレゼンをしていただき、午後はそれを基にチームごとにアイデア創出、開発設計を行いました。そしてなんと当プログラムにはエンジニアさんが数名サポーターとして参加をしてくださっており、開発設計のフェーズにおいて何か困ったことがあればアドバイスを受けることもできるんです!
「地域改題テーマ」発表!そして担当者の想い
今回の「Tokyo OSS PARTY!!」では、7つの自治体より10個のテーマが選出されました。
■地域課題テーマ
● 稲城市 市民活動の普及啓発とデジタル化
● 杉並区 「スギナミ・ウェブ・ミュージアム」のPR
● 多摩市 地域活動の情報発信
地域活動に参加する市民の発掘
● 調布市 スポーツイベント情報の一元発信
● 中野区 地域資源情報のデジタル化
公園情報のデジタル化
● 日野市 住民の幸福度を測る指標の導入
公共交通利用実績把握と利用促進
● 三鷹市 市内周遊プランの提供
各自治体のテーマは地域特有の課題に基づいた内容なのかと思いきや、課題となっている背景に目を向けてみると、少子高齢化や、地域創生など、どれも東京、もっというと日本が抱える課題の縮小版という感じがして、今回みんなで見出すソリューションは汎用性のあるものになっていきそうだな・・!と大きな期待を抱いてしまいました(*’ω’*)
わたくし2歳の娘を育てていることもあり、子育て環境の充実には日頃より関心を寄せているのですが、そんな中、子育て支援に力を注ぐ中野区の取り組みには共感する点が多くありました。
地域課題テーマを発表された、中野区 地域支えあい推進部 地域包括ケア推進課 鷺宮すこやか福祉センター所長の平田祐子さんにお話しを少し伺ってみました。
小さいお子様を持つお母さまを中心に「こどもをどこに遊びに連れて行けばいいかわからない」という声をとにかく多くいただく。それが解決されないまま、結果お家にこもって孤独感を募らせてしまう。言葉がわからない赤ちゃんと1日中一緒で、お母さまたちはきっと壁にでもいいから話したいお気持ちだと思う。地域にある公園や、子育て施設は似た年代のお子さまを育てる親世代のコミュニティにもなり得るから、それを最大限に活用できるようにしたい。
お話をお伺いして、なるほどなあと思ったのは、この地域課題テーマは<物理的>な子育て環境をより良くするということは明白なのですが、加えて子育て世代の気持ちにも寄り添おうとしている<ソフトな面>も持ち合わせているのか、という気づきがありました。
「社会課題を解決することに生きがいを感じている」
今回50名以上ものシビックテックな方々が集まったわけなのですが、みなさんが一生懸命議論している様子を見て、一体なにがこの人たちのモチベーションになっているのかしらと気になり、ちょっと話を聞きに行ってみました。
伺ったのは調布市の地域課題テーマに取り組む、佐藤さん。佐藤さんは、幼い頃より社会課題の解決に関心が高かったようで、年頭に発生した能登半島地震では下記のようなツイートを発信。瞬く間に拡散されます。
「使いづらい・不便・生きづらいをどうにかしたい」こんな気持ちがモチベーションの源泉だと言います。今回の「Tokyo OSS PARTY!!」も同じ気持ちで臨んだとのこと。自分の力でいかに社会にある課題を解決していくのか。それを考え、行動に移してゆくのが生きがいです、と佐藤さんは教えてくれました。
こんなにも優しい想いを持った人がいることを知れただけでも、ちょっと勇気が出てきます。東京はもっといい都市になっていきそう。
まとめ
今日は「Tokyo OSS Party!!」の紹介をさせていただきました。まさにシビックテックの力が光るこのプロジェクトは、私たちの生活を豊かにするアイデアであふれ、日々進化する都市東京の課題をいまここから解決していこうとしています。そんな場にご一緒できたことが、なんだか嬉しいような誇らしいような気持ちになりました。
引き続き「Tokyo OSS Party!!」は続いてゆきます。次回は「地域課題解決成果発表会」と題して、Day2を2月25日(日)に予定していますが、この日までの約1カ月間は、エンジニアによる技術サポートや、各自治体の皆さまとのコミュニケーションをSlack上で展開してまいります。
どんなソリューションが出てくるのかとっても楽しみです!成果発表会の様子は改めてこちらでシェアいたします!乞うご期待!